弁護士のマネタイズ

第216号 弁護士のマネタイズ

私は、他人のブログを読むのが好きです。特に過激な内容が面白いですね。何年か前に炎上したアキさんという人のブログがあります。「社会の底辺の人と関わってはいけません」なんて露骨なことが書いてありました。社会の底辺にいるフリーターや水商売の人などとは、「口きいちゃダメです。仕事一緒にするとか結婚するなんて絶対ダメ。」だそうです。「こんにちは」も言っちゃダメとのことで、そこまで言うか!と感動すら覚えます。その理由は、そういう人たちは、頭が悪く貧乏だからという、身も蓋もないものなんです。当然のことながら、ネットで非常に厳しい批判にさらされていました。ただ、考えてみますと、もし私の娘が「底辺の人」と結婚すると言ってきたら、やはり一言言いたくなりそうです。このブログは、若い女性への、親身な実戦的アドバイスだと考えれば、納得いく気がします。実際このブログには、「男にもてる女は、すぐにやらせてくれそうな女のことです」みたいな、思わず笑ってしまうアドバイスがいっぱい載っているんですね。そんな中で、私が一番感銘を受けたのは、「マネタイズは難しい」という記事です。「女性は若くてかわいい時代にちやほやされ、のちに誰からも相手にされなくなる生き物です。」なんて刺激的な指摘から始まり、若い美女でも、それをお金に換える(マネタイズ)するのは、非常に難しいということを説明してくれます。若さもかわいさもスタイルの良さも、それだけなら無料で消費されるだけだっていうんです。お金に換えるには、金持ちと結婚するか、芸能人になるか、あとは風俗関係に行くしかないとのことです。確かにそうかもしれない。そんな中で若い美人が勘違いしてしまうのは、男性にもてて、ちやほやされて、デート代、旅行代などを払ってもらえる「恋愛強者」だからだそうです。しかし、その程度ではマネタイズとはいえないんですね。美人を生かすには、例えば医者の資格を取って、「美人女医」みたいになればいいと、とても親身なアドバイスがあります。そんなわけで、私も真似して、「弁護士のマネタイズ」について、アドバイスしちゃいます。

世の中には、この能力をマスターすれば、それだけでお金になるというものがありますよね。野球やテニスといったスポーツの世界なんかそうです。将棋や碁の世界でも、ただ強くなりさえすれば、確実にお金はついてきます。教育制度も、明治の昔はこんな感じでした。大学を出る人がほんのわずかしかいない時代には、大学をでたというだけで、当然のようにマネタイズできていたんです。「学士様なら嫁にやろう。」の世界です。ところが、大学が増えて、誰も彼も大学に行くようになると、大卒というだけではマネタイズが難しくなります。一流と言われる大学を出るか、大卒に加えて何か特殊技能を持たないと、大卒という資格をマネタイズできなくなってきたのです。ということで、弁護士の話です。少し前まで弁護士は、明治のころの「学士様」と同じ立場だったんです。弁護士になるには、メチャクチャ難しい司法試験に合格しないといけません。必然的に、弁護士の数はほんのわずかです。弁護士の仕事は独占業務ですから、弁護士になりさえすれば、仕事はいくらでもあったのです。どうやって客を断るか考えるような状況ですから、マネタイズなど考える必要はありませんでした。

ところが最近、弁護士の数が急激に増えました。大学を出ただけの学士と同じように、弁護士というだけでは、お金にならないのです。「美人の女医」と同じように「何々が得意な弁護士」みたいに弁護士資格をマネタイズする工夫が必要です。これからの弁護士にとって、真剣に考えるときが来ていると思うのです。

弁護士より一言

妻は若いころ母親から、「美人じゃないほうが幸せになれるのよ~」と言われたそうです。でも妻は、「もし美人だったら、違う人生が送れたかも。」なんていまだに言ってます。そこで私が、「たとえ美人でも、これ以上の旦那さんと結婚なんてできなかったよ!」と教えてあげたんですね。それでも妻は、「そうかなあ。」と納得いかない様子です。

し、失礼な! もっとも、私ももっとイケメンに生まれさえすればと、ついつい考えてしまうのです。。。

(2018年3月1日発行 大山滋郎)

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