名ばかり管理職 Q&A

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Q 管理職には、残業代は全く払う必要はないのでしょうか?

A 管理職ならば、残業代の支払いは必要ありません。 しかし、名前は課長だとか部長ということになっていても、実質的には管理職と認められない場合もあります。 そのような、「名ばかり管理職」に対しては、残業代の支払いが必要となります。

 

 

Q 基本的に残業代を払わないでよい管理職というのは、どういう人たちなのでしょうか?

A 実質的にも管理職と認められる人たちです。 具体的には、人事などの重要な権限を持っていて、出勤時間なども自由に決めることができ、管理職というに相応しい待遇を受けていることです。

 

 

Q そのような「管理職」といえる人は、現在の日本企業にはほとんどいないはずです。 それでは、全ての従業員に、 残業代を支払う必要があるのでしょうか?

A 確かに、このような基準を満たす「管理職」は、現実にはほとんどいないと思われます。程度問題ではありますが、多くの「管理職」が、 「名ばかり管理職」と認定されるリスクがあるのが、日本の会社の現状だと思います。 リスク管理という意味でも、仮に残業代を請求されても対応できるように、十分な準備をる必要があると思います。

 

 

Q 当社では、管理職には特別手当を出しています。 これは、残業代の代わりという意味もあります。それなのに、 更に残業代を支払う必要があるのでしょうか?

A 手当てが出ている場合で、それが残業代の変わりだと明示されているのならば、その限度では残業代の支払いは必要ではありません。 現実には、手当ての意味がはっきりしてない会社が沢山あります。そのような会社では、基本的に、 手当てがあるから残業代を支払わないでよいとはいえません。 さらに、たとえ手当てを払っていても、残業時間が手当て分を越えるときには、やはり残業代の支払いは必要となってきます。

 

 

Q 多くの管理職は、特に不平も言わずに働いています。 一部だけ不満をいう管理職にだけ、残業代を支払うことは納得できません。

A 確かに、一部の管理職にだけ残業代を支払うのはおかしなことです。しかし、法律で認められている以上、支払わないということは出来ません。 その「管理職」が、名ばかり管理職であり、本当に残業しているのならば、残業代は支払うべきです。また、他の「管理職」についても、 将来のリスクを無くすためにも、残業代の支払いは行うべきだと考えます。 賃金体系の維持は、残業をしなくても仕事が出来る従業員と、残業しないと出来ない従業員の、基本給などを違う設定にすることで、 合法的に行うべきだと考えます。

 

 

Q 名ばかり管理職だと主張して、裁判等で残業代を請求してきた従業員がいます。 当社として、勝てる可能性は高いのでしょうか。

A 具体的に事情によりますので、はっきりしたことは言えません。 まずは、御社の「管理職」が、実態をともなう管理職なのか、名ばかり管理職に過ぎないのかが問題となります。名ばかり管理職ならば、 残業代の支払い義務は生じます。 次に、残業代に代わる手当てが支払われていたのかが問題となります。これら手当てが十分な場合には、残業代支払いの問題は生じません。 一方、仮に手当てがあっても、不十分な場合には、足りない分には残業代が発生します。

 

 

Q 名ばかり管理職などと不平を言う従業員は、管理職からはずそうと思っています。 何か問題は生じるでしょうか?

A 管理職からはずすというのは、降格するということですね。降格は、もちろん正当な理由があればできます。 しかし、法律で認められている権利を主張したから降格するということは出来ません。 しかし本人が、残業代をもらえるような立場の方が良いというのならば、管理職手当てなどの支給を止め、 基本給も通常の従業員と同じようにして、残業代はしっかり払うような賃金体系を適用させることは考えられます。

 

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