弁護士も真面目が大切
弁護士も真面目が大切
お盆でみんな働いていないし、暑くてやる気も出ないし。。。 というわけで、私の好きなオスカー・ワイルドの戯曲から、気の利いた言葉を紹介してお茶を濁します。
まずは、ワイルドの代表作、「真面目が大切」の有名な出だしの部分ですね。ピアノを弾いている主人公と、執事の会話です。「僕の演奏を聴いたかい?」
「お聴きしては失礼かと思いましたので。」
私は子供のころから、「人の話を聞かない。」って先生に怒られていたんです。次に怒られたら「お聞きしては失礼かと思いました。」なんて言い返そうと思っていたのです!(実際にはできませんでしたけど。。。) そういえばワイルドの戯曲には、「あなたのおっしゃっていることが分からなくて嬉しいわ。何か良くないことを言っているんでしょう。」なんてセリフもありました。
「経験とは、人が自分の過ちに付ける名前。」「過ちは許されません!」「過ちなしでは、人生さぞ退屈でしょう。」
なんていうのも良いセリフです。私も、何か失敗するたびに、このセリフを思い出すんです!
遊び人の男達の、女性についてセリフ。「美人だったら口説く。」「美人でなかったら?」「他の女を口説く!」
とんでもない奴らです。しかし、弁護士も似たようなことを言っているんですね。「業績の良い会社なら、顧問になるように口説く!」「業績が悪い会社なら?」「他の会社を口説く!」(おいおい!!)
結婚を申し込んだときの、娘の母親との会話もあります。
「結婚しようとする男は、何でも知っているか、まるで何も知らないかの、どちらかでないといけません。あなたはどちらですか?」「何も知らない方です。」「安心しました。無知と言うのは傷みやすい輸入果物と一緒で、少し触っただけで傷みますから。」
弁護士の依頼者にも、よく勉強してくる人がいるんですね。ただ、中途半端な知識で、色々と口を出されると、弁護士としてもなかなか辛いところがあるのです。まさに、「何でも知っているか、まるで何も知らないかのどちらか」にして欲しいと思うこともあります!
なんて、お客様の悪口など言っているようではダメですね。弁護士の業務でも、自分がその案件について「無知」だと自覚しているときは、謙虚に勉強して、かえっていい仕事をするんです。変に仕事に慣れてしまい、「傷みやすい輸入果物」のような「無知」が無くなる頃に、とんでもない間違いをしてしまうようです。
「理想の男というのは、女性に女神の様に話して、子供の様に扱ってくれる人」なんてセリフもありました。女性には怒られそうですけど、現実にこういう男はモテそうな気がします。弁護士の場合も、依頼者を尊敬するのと同時に、法律を知らない依頼者に、神に対する様に話し、子供を相手にするのと同じように丁寧な対応をすることは、非常に大切だと思い至ったのです!
自分のことをどう思うかと、女性に聞かれたときの、男のセリフもあります。 「全く完璧です。」
「それじゃ困るわ。進歩の余地がありませんもの。」
分かったような、分からないような。。。 もっとも、弁護士としてまだまだ進歩の余地がある私は、幸せ者だと思いたいです!
女性に対して嘘をついていたところ、偶然その嘘が真実だと判明したときの男のセリフは、こんな感じです。
「生まれてからこれまで、本当のことばかり話していたなんて、恐ろしいことです。許してくれますか?」「もちろんよ。きっとこれからはお変わりになりますわ。」
私は変わることなく、本当のことばかり話す弁護士でいることを誓うのです。(ほ、ホントです!!)
弁護士より一言
ワイルドの戯曲は名言?の宝庫です。
「結婚は、3人なら上手くいくが、2人ではダメになる。」(ホントかよ!) そこで、2人でもうまくいく結婚相手の男としては、「70過ぎのおじいさんなら大歓迎。一人の女に人生を捧げるでしょう。70歳って、男の理想の年齢ですわ。」
妻によると私は「70歳になると丁度かっこよくなりそう!」なんだそうです。なんのこっちゃ!!
70前から、凄くかっこよくなるぞと、心に誓ったのでした! 引き続きコメントを楽しみにしております。
(2014年8月16日 第131号)