都都逸弁護士の年賀

都都逸弁護士の年賀

「新年早々、弁護士から法律の話しなんか聞きたくないよ!」という気持ちは良く分かります。そこで、都都逸(どどいつ)で新年の挨拶をさせて貰います。七七七五で、人情の機微を表現する、あの都都逸です。
 
恋に焦がれて 鳴くセミよりも
鳴かぬ蛍が 身を焦がす
 
なんてやつです。短歌なんかの場合、良いことを言っているんですが、大上段に振りかぶってきますよね。
素晴らしいと思う一方、「本当かよ!」なんて気にもなってくることがあります。
 
かくすれば かくなるものと 知りながら
止むにやまれぬ 大和魂
 
幕末に多くの志士を育てながら、若くして獄中で死んだ、吉田松陰大先生の御歌です。幕府権力に逆らえば、
殺されるのはわかっている。それでも日本の為にやらずにいられないという、大変かっこよい歌です。
ところが、同じ内容が都都逸だとこうなります。
 
こうしてこうすりゃ こうなるものを
知りつつこうして こうなった
 
なんか急に話が人間臭くなってきます。「私はこれで会社を辞めました。」の世界です。発覚すれば大変なことになると知りながら、不倫相手を妊娠させたなんて人は、ほとんどこんな感じでしょうか。
ところが、こういう男性に尽くす女性がいるというから、私みたいなモテない男には、驚きです。
 
あの人のどこがいいかと 尋ねる人に
どこか悪いと 問い返す
 
ここまで想って貰えるのかと、「男」として「負けた!」と思わざるを得ないのです。ううう。。。
 
好かぬお人の 真心よりも
惚れたあなたの 嘘が良い
 
なんて言われるように、男を磨きたいのですが、私にはとても、そんな器量はないんです。私をはじめ、多くの男性は、次の都都逸でしょう。
 
惚れた数から 振られた数を
引けば女房が 残るだけ
 
一緒になって貰えて、妻には本当に感謝しています!

昨年末に、うちの事務所に新しい弁護士が2名入りました。恥ずかしながら、法律に関しては、私に教えることなどありません。こちらが教えてもらいたいくらいです。そんな中で、私に教えることのできるのは、一つだけなんです。
 
丸い卵も 切り様で四角
ものも言い様で 角が立つ
 
法律をつかさどる正義の女神は、目隠しをしています。見かけに騙されてはいけないということです。丸でも四角でも、卵は卵というのが法律の世界です。しかし、お客様と直接対応する弁護士は、それではダメでしょうね。お客様の話しを聞くと、「法的に誤解しているな。」と思うことはよくあります。だからといって、頭ごなしに「それは間違いです!」なんて言えば、お客様の信頼を失います。お客様の立場に立って、お客様に共感してから、言うべきことを言う必要があるのです。「丸い卵も切り様で四角」と、気が付いた新人から、弁護士として一人前になっていくように思
います。(偉そうに言って、私もまだまだですけど。。)
弁護士稼業には、沢山の苦労があります。しかし、他の仕事同様、それを上回るやりがいもあるのです。
 
人の知らない 苦労もあれば
人の知らない 楽しみも
 
本年もどうかよろしくお願いいたします!
 

弁護士より一言

小学4年生の息子が学校で、「自分が一番好きなとき、一番自分らしい自分を絵に描きましょう!」と課題がでたそうです。そこで息子は、寝転がってテレビを見てる絵を描いたんですね。そこで先生が「本当にそうならいいんだけど、これを貼り出されたお母さんはどう思うかな?」と言われたそうです。
先生、お気遣い有難うございます! 結局息子は、フラフープをしている絵にしました。
 
(2016年1月1日発行 第164号)
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