弁護士のプレイバック

第251号 弁護士のプレイバック

現在の山口百恵の写真が、ネットに載ってました。「えっ、おばさん?」と驚いたんです。私も山口百恵、大好きでした! 何といってもプレイバックPart2をよく覚えています。「♪緑の中を走り抜けてく真紅なポルシェ♪」を読んだだけで、私と同年代の人達は、自然にメロディーが頭に鳴り響きますよね。「交差点では隣の車がミラーこすったと 怒鳴っているから 私もついつい大声になる」と続きます。40数年前、15歳の子供の頃これを聞いて、「一体どういう人が、真紅なポルシェに乗っているキレイなお姉さんに怒鳴るんだろう?」と、不思議に思ったのを覚えています。ここで山口百恵の決め台詞が出るんです。
「♪馬鹿にしないでよ そっちのせいよ♪」 
弁護士なんて仕事をしてますと、様々な紛争を体験します。それら紛争の8割以上が、突き詰めてみますと、「馬鹿にしないでよ そっちのせいよ」ということなんです。

現在、隣国の韓国と、かなり関係が悪化しています。それについては両国とも、「馬鹿にしないでよ そっちのせいよ」と言っているようです。一方、山口百恵の場合、この場面で「ちょっと待って play back」と、過去の自分の言動を振り返るんですね。

今回の争いについて、日本の世論は、「韓国が国家間の約束を守らないのが原因」と主張しています。これはその通りに思えます。しかし日本も、基地問題その他でアメリカから、「国家間の約束を守らない。」と散々非難されていたはずです。それを考えますと、韓国のことばかり、責められない気もしてきます。似たようなことは、弁護士の仕事ではよくあります。弁護士に事件を依頼しようと思う人は、基本的に自分が正しいと信じています。確かに話を聞くと、もっともです。その一方、依頼者も相手と同じ立場にいれば、同じように無茶な主張をするかもしれません。そこで、依頼者に対して、「ちょっと待って play back」ということで、「違う立場では、相手と同じ様なことを主張するのでは?」なんて言ってしまいます。その結果「先生は、相手の弁護士ですか?」なんて怒られることもあるのです。ううう。。。 さらに言いますと、プレイバックして自分を省みるのではなく、相手に対して怒りをつのらせる場合もあります。離婚や相続みたいな、身内の争いは特にそうですね。「これ以上争っても、かえって損するだけです。」なんて説得して、とりあえず納得して貰います。ところが暫くしますと、過去の恨みがプレイバックしてくるのです。「何年前のあの事を思い出すと、やはり許せん。」と、恨みの深さをぶつけられます。「ちょっと待って!」と思わず言いたくなります。歌の話に戻りますと、15歳の私は、山口百恵の恋人を、酷い男だと思ったのです。「♪気分次第で 抱きたいだけ抱いて 女はいつも待ってるなんて 坊やいったい何を教わってきたの 私だって私だって疲れるわ♪」なんです。ところが山口百恵は、そんな男のもとに帰って行きます。「♪強がりばかり言ってたけれど 本当はとても淋しがり屋よ 貴方のもとへ play back♪」 これを聞いた当時の私は、「こりゃダメだ。こういう女性が不幸になるんだな。」と思ったものでした。

しかし、60歳に近い今では、私も違う感想があります。真紅なポルシェに乗っていたのは、キレイなお姉さんではなく、おばさんになった山口百恵です。おばさんだからポルシェに乗る経済力もあります。隣の車と怒鳴り合うのも、いかにもおばさんのやりそうなことです。若い恋人を甘やかすのも、おばさんなら自然なことに思えます。かつてのファンとして、是非とも現在の山口百恵に、プレイバックpart2を歌って欲しいと思ったのでした。

 

弁護士より一言

我家の大学、高校、中学の子供達に、「山口百恵を知っているのか?」聞いてみました。ちびまる子ちゃんを通して皆知っていて、特に高校生の娘はファンなんだそうです。そこで娘に、今回の記事見せたところ、「おばさんだなんて書いて、山口百恵協会!?の人に訴えられたらどうするの? キレイなおば様って書いてよ!」と怒られてしまいました。

                                        (2019年8月16日 大山滋郎)

 

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