弁護士の名言

第332号 弁護士の名言

「富者は金を贈り、賢者は言葉を贈る」そうです。私は賢者ではないですが、新年早々お年玉代わりに、好きな名言を贈ります! まずは、中国は史記の名言です。国のために尽くしてきた将軍が、不当に解雇されたときの言葉です。「君子は交わりを絶てども 悪声を出ださず」 喧嘩別れしても、悪口は言わないということですね。これって簡単なようで、本当に難しいようです。離婚した芸能人のニュースなんか見ていても、別れた相手のことを悪く言う人かなりいます。これって、悪口を言っている方の品格を下げているとしか思えません。離婚事件でも、別れた相手のことを何時までも悪く言う人は、あまり良いお客さんとは言えません。一つ間違えると、私も同じように悪口言われ続けるのではなんて思ってしまいます。わ、私も気を付けます。。。 

 

「星の王子様」にも、好きな言葉が幾つもあります。一人しか住めない小さな星を出てきた王子様が、様々な経験をしながら地球にやってくる話です。私が好きなのは、「一粒飲めば、のどが渇かなくなる」という薬を売っている商人の話です。商人によると、その薬によって、水を飲む時間が節約できるといいます。「専門家の計算によると、1週間で53分の節約になります」なんて、いやに具体的な時間を出してきます。「専門家って誰だよ!」と、思わず突っ込みたくなります。商人によれば、この節約した時間を自由に使えるようになるんだそうですが、ここで王子様の名言が飛び出します。「ぼくがその時間を好きに使えるなら、泉に向かってゆっくりと歩いていくよ」 「速読術を習うと、本を読む時間が短縮できる」なんて話を聞くと、星の王子様の名言を思い出すのです。弁護士の場合、お客様から事情を聴くのに、かなりの時間を要します。そこで、予め質問票を作ったり、事務員さんに事前に事情聴取をして貰うなど、効率化のための工夫をしている弁護士は沢山います。これはこれで意味のあることです。

 

その一方、時間に余裕ができたなら、お客さんの話を親身に、ゆっくり聞いてあげる時間に回す気持ちも忘れてはいけないと、思うのです。まとまりのない話で済みませんが、好きな名言を続けます。少女文学の名作と言われている「赤毛のアン」の中の言葉です。マシューは、ひどい人見知りのために結婚もできず、妹と二人で暮らしていました。年を取って農作業も辛くなったので、手伝ってくれる男の子を孤児院から引取ろうとします。ところが手違いで、やってきたのは女の子だったというのが、物語の始まりです。女の子では、農作業の手伝いもできません。だから、孤児院に送り返そうとの妹の提案も、もっともなことでした。「あの子が私たちにとって、一体何の役に立つというんですか」と妹に言われたときに、名言が出てきます。「でも、私たちの方が、あの子の役に立ってあげられるんじゃないかな?」 子供のころにこれを読んで、本当に感動しました。私も、こんな風に言える人間になりたいと思ったものです。ビジネス書などで、「人脈」を作ることが大切だなんて書いてあります。ただ、自分にとって役に立つ人を「人脈」として集めようというのは、何か違う気がします。自分が人の役に立つのが好きな人になって初めて、本当の人脈ができるのでしょう。

 

しかし、人付き合いが苦手な私には、なかなかマネできません。もっとも、このニュースレターも最初は、自分に役立つ「人脈」を作るために始めました。しかし今になると、楽しんでくれる人の役に立ちたい気持ちで書いています。ほ、本当です。。。 最後に、名言というより迷言かもしれませんが、私の好きな言葉です。

晩年、精神疾患になった、音楽家のシューマンが、自分の若い頃の作品を聴いたときに言ったそうです。「誰の作品か知らないが、これを作った奴は天才に違いない!」 私も、年をとって読み返したとき、こんな風に自画自賛できるニュースレターを作りたいものです。

 

弁護士より一言

新年のニュースレターを作るにあたり、「今回は名言の話にするんだけど、一言に書くことなくて。。。」と、子供たちに相談したんです。すると娘がアドバイスしてくれました。「パパは笑いを取ろうとするから難しくなるんだよ! 自分の好きなことだけ書けば、簡単じゃん!」 何だか負うた子から名言のプレゼントを貰えたようです。本年もよろしくお願い致します。                                                                                                     (2023年1月1日 大山 滋郎)

 

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